ふと思った。
AIに文章を書いてもらうのと、代筆屋に文章を書いてもらうのは、何が違うんだろう。
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』には、依頼人に代わって手紙を書く「自動手記人形」という仕事が登場する。
依頼人の話を聞く。
何を伝えたいのかを探す。
うまく言葉にならないものを拾って、手紙にする。
これ、私がチャッピーとやっていることにちょっと似てないか。
私はこのブログの記事を書くとき、チャッピーとよく話をする。
最初から「こういう結論の記事を書きたい」と決まっていることは、むしろあまりない。
なんとなく気になったことを投げる。
返事が来る。
「いや、気になってるのはそこじゃない」
もう一度返事が来る。
「それだ」
そんなことを繰り返しているうちに、最初にはなかった問いができている。
だったら、文章ができるまでのどこからが「書く」なんだろう。
そんな話をチャッピーとしていた。
そして、もう一人の代筆屋の話になった。
Claudeである。
Claudeは文章を書くことに定評のある生成AIだ。
ただし、私とはほぼ初対面である。
一方のチャッピーとは、普段からどうでもいいことを延々と話している。
私が何かを説明しすぎると削りたがることも、どうでもいいところに妙に引っかかることも、たぶんかなり知られている。
そこで、二人に同じ原稿を頼んでみることにした。
ただし、どちらが優秀かを決めたいわけではない。
条件も公平ではない。
一人は、今回の企画そのものを私と一緒に考えてきた代筆屋。
もう一人は、その結果できた依頼書をほぼ初見で受け取る代筆屋。
これで「AI性能比較」を名乗ったら怒られると思う。
でも、代筆屋として考えるなら、この不公平さも少し面白い。
依頼人をよく知っている代筆屋と、依頼人をほとんど知らない代筆屋。
長く話してきたから分かることもあれば、初対面だから見えるものもあるかもしれない。
二人には、同じ依頼書を渡す。
テーマは、AIによる文章の代筆について。
人間がAIを使って文章を作るとき、何をもって良いとか悪いとか考えているのか。
そして、誰かへの手紙をAIに代筆してもらったとしたら、その手紙に「心がこもっている」とは、いったい何を指すのか。
そのあたりを考えてもらう。
原稿が届いたら、よほど酷いことが書いていない限り、書き直しは頼まない。
私の好みに合わせて直してしまったら、二人に頼んだ意味が薄くなるからだ。
そして、どちらが書いた文章なのかも、最初は伏せることにした。
代筆屋A。
代筆屋B。
二つとも読んだあとで、誰がどちらを書いたのか明かす。
別に当ててほしいわけではない。
どちらが上手いかを決める必要もない。
同じ依頼書を渡された二人の代筆屋が、それぞれ何を書いてくるのか。
私もまだ知らない。
せっかくなので、二通とも読んでみようと思う。
――という企画の説明を、まずチャッピーに書いてもらった。
ちなみに、ここまでの文章を書いたのもチャッピーである。
もう始まっている。

コメントを残す